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親として、絶対に落としたくない学校とは [偏差値に左右されずに、学校を選ぼう]

   いよいよ、学園祭の季節。六年生にとっては、第一志望校を訪ねて、自分の気持ちを確かめ固める大切な機会。過去問はじめ、スケジュールはぎっしりだし、出かけると半日はとられてしまうけれど、何をおいても絶対に訪ねましょう!!  絶対に行きたいと強く思っている学校へ。

  絶対に行きたい学校────第一志望校をいつ、どうやって見つけるか。うちでは、学校の教育方針や知人からの内部情報などを考えあわせて、親が最初に選択肢をしぼりました。三年生の秋に2校、四年生の秋には3校。花蓮といっしょに学園祭に出かけると、そのうちの1校がとても気に入って、そのまま第一志望校になりました。いちばん最初に出かけた学校でした。最初の体験は強烈に心に残ったようで、花蓮の場合、あっけないくらいあっさりと、第一印象で第一志望校が決まりました。


  三年生、四年生にとっては初めて体験する学園祭。最初の1校はぜひ大切に選んであげてください。どの子にとっても最初の体験が、その後に訪ねる私立の中高一貫校を判断する、ひとつの基準になるからです。


  現在の偏差値と10ポイントくらいかけはなれていてもいいから、教育方針、校風、キャンパスの雰囲気、そしてけっこう重要なのが通学時間と電車の乗り換え。毎日通うことになるのですから。
  これらを考えあわせて、親が納得のいく学校を選んで、いっしょに出かけましょう。現在の偏差値を考えて遠慮したりすることなく、高い山をめざしましょう。目標が高ければ、最後の最後に本気になったとき、グッと学力が伸びることがあるからです。たとえ1番高い山は難しかったとしても、それに次ぐ2番目の山を超えることだってあるからです!!

 


  学校によっては、学園祭と学校説明会がセットになっている場合があります。最初は、学校説明会にも親子で参加したほうがいいんじゃないかと迷いましたが、三年生、四年生の間は、学園祭にだけ子どもを連れて行くほうがいいと思います。
  長時間じっと座っているのは、子どもにとって退屈で疲れるだけです。また校長先生をはじめ、今年の入試問題の傾向と対策についてなど、延々と続くお話を聞くのは、親だけで充分。
  五年生や六年生になったときに、大切な第一志望校の学校説明会に子ども自身が参加するのは意味があると思いますが、まだ小さいうちは、まずは学園祭に出かけて「うわぁ、楽しそう!」「面白いそう」「この学校、素敵!」と感じてもらいたい。小学校とは全然違う雰囲気を、思う存分、味わってもらいたい。その体験こそが、長く厳しい中学受験を走りぬく、大きな原動力になると思うからです。

 

  学園祭のスケジュールを確認していると、祝日にかけもちで訪ねるにしても限度があり、小学校の授業がある日に、気になる学校の学園祭がぶつかる場合がでてきます。そんなときは、臆せず、連絡帳に「家庭の事情により、欠席します(あるいは給食後、早退します)」と書いて、親子で出かけましょう。
  学校を休んだり早退するのはなんとなく気がひけるものですが、どの学校も学園祭は一年に一回。今年を逃したら、来年までチャンスはない。
  第一志望校を決める大切な出会いの機会です! 中学受験をすると決めたのだから、何をおいても出かけよう。そう、思うようになりました。

  第一志望校が決まると、その目標に向かって、子どもは進んでいきます。親は応援団長ですよね。その応援団長としてできることは、精いっぱい声援をおくり、いっしょに走ること。そしてもう1つが、親として絶対に落としたくない学校を見つけておくことだと思います。これはできれば、五年生の間に見つけておきたい。

 

  私が考える、親として絶対に落としたくない学校とは、いわゆる滑りどめの押さえ校とはすこしニュアンスが違います。滑りどめや押さえ校というのは、偏差値が最優先。合格できるかどうかという観点からみて、安心、大丈夫な学校を表しています。しかし、親として絶対に落としたくない学校とは、もっとわが子を主体に選ぼうというものです。

  子どもの偏差値がどの段階であれ、2月1日から3日までの間に、いくつもの学校が並んでいますよね。前後3~5ポイントくらいの学校をざっくりととりあげてみる。そして、偏差値に左右されることなく、わが子がいちばん自分らしく6年間を過ごすことができる学校はどこか────。この一点で、学校を選んでみる。偏差値一覧表を利用はするけれども、それだけにしばられない。もっと離れたところから、視点を変えて、学校を眺めてみる。
  大学進学率や就職先など、子どもの将来を考えると、親として注目したいポイントはあると思います。しかし、自分らしさ────言葉をかえれば、子どもの個性と感性ということだと思いますが、長い人生を生きていくうえで、これがいちばん大切ではないかと私は思っています。多感な時期の、わが子の個性と感性をしっかりと受けとめて、伸びやかにはぐぐむ力量のある学校はどこなのか。
 

  

  どの学校も合格点に1点でも足りなければ、情け容赦なく、わが子に×の判定をくだします。同じように、私たち親も、どの学校もふるいにかけて、厳しく採点したい。大切なわが子を託すのですから。
  偏差値で表される情報は、非常に限られたものだと思います。だからあの一覧表よりも、むしろ、わが子のことを一番よく知っている親としての自分の感覚を頼りに、よりどころとして、絶対に落としたくない学校を選ぶ。そのための、偏差値以外の情報や判断材料を得る機会が、子どもと出かける学園祭であり、学校説明会だと思うのです。

 

  六年生で、もしまだ、親として絶対に落としたくない学校が見つかっていらっしゃらなかったら、塾に相談してあらゆる情報を提供してもらって、最優先で訪ねて見つけてあげてください。たいていの学校は、事前に連絡を入れれば、対応してくれます。めどがたったら、この秋の学園祭で、お子さんといっしょに、ぜひ訪ねてあげてください。

          

  去年、夏期講習のころから、偏差値の壁を強く感じました。また花蓮は第一志望校に偏差値が足りなかったので、もう、どうしようかと思いました。焦りました。すごく、焦りました。焦ったってどうしようもない。それはわかっているんだけど、やっぱり心配で心配でたまらなかった。
  しかし
、偏差値というものさしをちょっと脇に置いて、あらためて、もっと総合的に学校を1校ずつ見つめなおしてみると、違ったものが見えてくる。花蓮が花蓮らしく6年間を過ごすことができる学校────親として絶対に落としたくない学校を決めたことで、私は腹をくくることができました。第一志望とこの学校を軸に、しっかりと併願作戦を考えることができました。なにより、入試までの残りの日々を、いたずらに焦ることなく、落ちついて、花蓮とふたり、闘いぬくことができたと思っています。




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黒豆茶

花琳さん、お久しぶりです。体調を崩されたということだったので、私からのコメントも控えていました。その後いかがですか?
花琳さんからのお返事を読んで、涙が止まりませんでした。改めて受験生の母って情緒不安定ですね(笑)
あっという間に夏も終わり、いよいよ日特もはじまり過去問の季節になりました。日特は偏差値は全然足りていませんが、第一志望校の日特を受講しています。最近、私も娘もなんだか変わった気がします。
一つは、花琳さんが教えてくれた「明日の地図は今日描く」です。
前から予定はたてていたつもりでしたが、ノートを一冊作って、きっちりやるようにしたら、とてもやり易くなりました。夏期講習の始めからやっています。最近は娘の方から、予定に書いておいてなんて言うようになりました。そしてもう一つは、腹をくくったとでもいうのでしょうか?9月の公開でも夏の成果は表れませんでしたが、とにかくコツコツ潰して行くしかないと、私も娘も覚悟ができたんだと思います。
今できなくてもいいんですよね。2月1日にできればいいんです。
とにかく今やらなくてはいけないことを淡々とこなして行く、これなんだと思います。
花琳さんのブログ、とても大好きです。もっと読みたいです。でも、花琳さんが書きたいと思い、書ける状況のときに書いてくださいね。
待っていてくれてるからとか、決して思わないでください。花琳さんが書かなくても、私がお便りしたくなったら勝手に書きますので、読んでくださいね。
季節の変わり目、どうぞ御自愛ください。
黒豆茶

by 黒豆茶 (2012-09-12 14:09) 

終了組

ppp
説明会は子供も行くべき。雰囲気は、説明会の方が日常に近い。文化祭は遊び。
by 終了組 (2012-09-14 07:15) 

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ようこそ!

 

中学受験を終了されて、いろんな感想を綴ったコメントを送ってくださって、ありがとうございました。

お返事を書きました。
今は、おたよりのページの整理が追いつかない状態ですが、少し時間をかけて、また、「風は、うたう」のページにまとめていこうと思っています。

今日も、来てくださって
ありがとう。

                      <2012年 中学受験体験記>

[かわいい]ゆのさんへ [かわいい]輝ママさんへ 
[かわいい]さくらさんへ [かわいい]アルゴさんへ 
[かわいい]みどりいろさんへ [かわいい]chanchanさんへ

[かわいい]そして最後まであきらめないで
走り抜けたみなさんへ


長い長い間、ほんとうにお疲れさまでした。
親子で走り続けることって、いいときばかりではなくて、むしろ辛いときや、投げ出したくなるときのほうが多い。それが中学受験を終えたときの、私の率直な感想でした。
でも、それを最後までやりとおしたことって、すごいことなんですよ。─── そして走り続けた、おひとりおひとりの日々を思うと、ほんとうによくやってこられたと思います。

決して、結果ではない。後悔しないこと─── それが一番大切だと、私は思っています。だって、それが生きるということじゃないですか。


その大切さを伝えたくて、あえて「全落ち」という言葉を使って、今回の記事は書きました。後悔しない日々の先にこそ、必ず道は開けてくる。たとえ、いま涙を流そうとも、たとえ少し時間がかかったとしても………。 必ず道は開けると、私は信じています。

わが子の居場所が感じられる学校に進学された方も、また合否にとらわれずに、最後までお子さん自身の意志を尊重された方も、みなさんの手のなかには、その結果以上のものが、わが子との間に確かにあると感じていらっしゃるのではないでしょうか。

そして中学受験、道半ばのみなさん、どうか今日一日を大切に。
わが子との一瞬一瞬を大切に、過ごしていってください!

                      <2012年 中学受験体験記>

[かわいい]さくらさんへ
このブログを読んでくださるみなさんへ

さくらさん、このブログが心の支えだったと言ってくださって、こんなに嬉しいことはありませんでした。
わたしのほうこそ、ありがとう!

去年、中学受験を闘った私自身、正直、辛いことが多かった。
受験ですから、競争ですから、それにママ友をつくるのがあまりうまくない私にとって、試行錯誤の日々でした。

ひどく孤独ななかで感じたり、考えたり、また見つけた方法を、できるだけ多くの中学受験をするお母さん方に知ってほしいと思って綴りました。


ひどくムラのある投稿にもかかわらず、
アクセス解析をみると、深夜でも、早朝でも、どの時間帯も、いつも、何人もの方が必ず読んでくださっているということが、
このブログを書き続ける、私の心の支えでした。
心から感謝しています。ありがとう。

                      <2012年 中学受験体験記>

 コメントのお返事について

お便りのお返事のページが、「あなたに エールをおくる」のなかにあります。
最初、お返事はいつも、トップページに掲載し、そのあと、消してしまわずに、お便りのページに移動します。このブログを読んでくださっている、みなさんに向けたメッセージでもあるので。
タイトルは「風は、うたう」────いつでも、どうぞ、訪ねてみてください。

                      <2012年 中学受験体験記>

  風のように

さわやかに吹く風のようでありたい。
ブログデザインのイメージ「草原の風」は、私のテーマのひとつです。

                      <2012年 中学受験体験記>

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