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算数偏差値28  最下位クラスからの出発 [算数の成績をあげたい]

 

  四年生のとき、花蓮がうけた最初の全国公開模試。手もとに残っている成績表をみると、理社はそれなり。国語は得点84の偏差値54。しかし、算数が得点25の偏差値28(もちろん150点満点)。塾では、国・算のできないほうにクラスが設定されるから、当然、最下位クラスでした。
  得点も偏差値もあんまりかわらないことってあるんだ、と妙なことに感心し、後ろから数えたほうがずっと早いことに呆然としました。

 

 

偏差値28の算数とは、どんなレベルか? 

  この点を、まず具体的にご説明しておきます。

①授業でおこなわれる、簡単かつ基本的な四則計算の小テストで、4~5問中、1~2問しか正答できない。(135×9、43×65、4072÷8、741÷31など、いずれもバツ。3桁以上のかけ算、割る数が3桁になると、お手上げ)

②通称カリテと呼ばれる塾内テストで、たびたび評価3をとる。(日能研の評価には、1や2はなく、3から始まる。実質、最低評価です)

③中学受験生として、毎日とりくむ日能研の『計算と漢字』の計算問題がふつうにできない。(やたら時間がかかるし、やたら間違える)

  小テストには、先生の赤いペン字で、「わたしたプリントの答えを見て、もう一度やってみよう!」とだけありました。たぶん、先生も、それ以上、何も言えないんだ、と察しました。
  いちばん驚いたのは、その小テストの筆算の問題で、369000÷800の答えが、41・・・1000になっていたこと(正解は461・・・2)。余り1000 !!!!!
  割る数も割られる数も、0を2つ斜めに消してあって、それで間違えていた。つまり、8で割ったのに、余り1000!?  なに、それ? 仮に計算の約束事がよく理解できていなかったとしても、もとの割る数は800なんだから、やっぱり余り1000はないだろう。そんな答えを、どうして平気でかけるのか? 割る数よりも大きな数を、どうして余りにできるのか? 疑問は感じなかったのか? ほんとうに、頭をかかえました。はっきりいって、センスがなさすぎる。わが子ながら、あまりにも…………。

 

 

家庭学習は算数中心
「百ます計算」3冊にチャレンジ

  最下位クラスの脱出よりも、まず、この算数をなんとかしなくては! あれこれ言ってはいられません。中学受験生として、こなすべき毎日の『計算』ができないのだから、それはもう、家庭で補強するしかない。そこで「百ます計算」をやりました。これは大いに効果があったと思います。花蓮は結局、3冊やって、なんとか毎日の『計算』は、ふつうにできるようになっていきました。

 

書店に行くと、計算力アップと称したドリルがたくさんならんでいます。百ます計算のなかには、解答ページに特別に答えのなかの数字がいくつかあがっていて、その数字に色をぬっていくと、文字がうかぶという凝ったものも。長続きしませんでした。
いくつか試したドリルのなかで、いちばん手応えを感じて続けたのが、この百ます計算。「シンプル イズ ベスト」を痛感したドリルです。2週間、毎日、同じ問題に取り組みます。たし算だけ、次にひき算だけ、そしてかけ算、わり算と進みます。目標タイムは、たし算、ひき算、かけ算が2分。割り算は5分。
ご参考になるかどうか、わかりませんが、花蓮のタイムをあげておきます。1冊めは、たし算4分、ひき算5分、かけ算3分、わり算30分からスタート。2週間ずつ終わったときには、たし算3分6秒、ひき算3分9秒、かけ算2分23秒、わり算17分20秒。2冊めが終わるころには、四則すべて目標タイムをきる日もでてきました。続編もあるので、あわせてご紹介しておきます。

<教育技術MOOK>陰山メソッド 徹底反復「百ます計算」

<教育技術MOOK>陰山メソッド 徹底反復「百ます計算」

  • 作者: 陰山 英男
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2002/12/14
  • メディア: ムック

陰山英男の徹底反復「百ます計算2 2けたと1けた」 (教育技術MOOK 陰山メソッド)

陰山英男の徹底反復「百ます計算2 2けたと1けた」 (教育技術MOOK 陰山メソッド)

  • 作者: 陰山 英男
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2010/03/01
  • メディア: ムック

 

  「百ます計算」と平行して、毎日の『計算』のなかで、間違えた問題と風邪などのせいで空欄のままの問題を全部ピックアップ。A4の用紙を1/4に切って、問題を1題ずつ書き写し、「できなかった問」としてクリップでまとめました。そして、毎日の『計算』が終わったら、花蓮が席を立つ前に、さっと1枚わたす。解けたら、ノートの×と空欄のところに貼る。この方法で、全部消化して埋めていきました。
  こうした算数中心の家庭学習のかいあって、塾内テストで評価3をもらうことが少なくなったころ、最下位クラスを脱出。花蓮は、はや五年生になっていました。

 

 

数に対するセンスを磨きたい
パズルとナンバープレート合算を実践

  ほっとしましたよ。それはもう。毎日の『計算』がなんとか人並みに、ふつうにできるようになったので。でも、小テストの「余り1000 !!!!!」 の衝撃は大きく、このに対するセンスをなんとかしなければ! 今度は、パズルに挑戦。花蓮は2冊、やり終えました。

 

数字を使ったパズルで、まず自分でルールを理解し、そのルールを使って解いていきます。入門編と基礎編の両方をやりました。できなくても、大人が答えを教えてはいけない、せかしてはいけないといった注意書きがありますが、見ていて、歯がゆくてイライラすることもありました。でも2~3日たつと、やがて必ずできるようになる。1枚に何日かかるか、わからないので、ノルマにしないほうがいい教材です。
「余り1000」というセンスだった花蓮が、6年の秋以降、入試問題を解くようになって、虫食い算や推理算を苦手にせず、むしろ楽しんでいたのは、五年生のとき、この教材で、算数的思考力やねばり強さが身についたからだと思っています。たし算初級、かけ算初級などもあります。うちは、この2冊で手いっぱいでした。

宮本算数教室の教材 賢くなるパズル―入門編

宮本算数教室の教材 賢くなるパズル―入門編

  • 作者: 宮本 哲也
  • 出版社/メーカー: 学習研究社
  • 発売日: 2006/10
  • メディア: 単行本

宮本算数教室の賢くなるパズル 基礎編

宮本算数教室の賢くなるパズル 基礎編

  • 作者: 宮本 哲也
  • 出版社/メーカー: 学習研究社
  • 発売日: 2007/03
  • メディア: 単行本

 

 

  パズルと同時に、車のナンバープレートの数字を合計するという方法をやってみました。これは、塾の算数の先生に教えていただいた、数に対するセンスを磨く、手軽で、お金もかからず、戸外でできる方法です。非常に効果的だったので、すこし説明すると、たとえば車のナンバーが
3871の場合、

①左から順番に足していく。3+8+7+1=19

②10になる数字の組み合わせを見つける。
                  3+7=10 10+8+1=19

③かけ算を使う。7+1=8 なので、  
                  8×2=16 16+3=19

 

  考え方を式で書くと、こんなふうになりますが、実際やってみると、①より、②や③のほうが早い。また数字によっては、かけ算をしてから足したり、引いたほうが早い場合もあります(たとえば、6667の場合は、6×4+1、6665の場合は6×4-1といった具合)。
  どんなやり方をすれば素早く計算できるか。このトレーニングを、車で塾へ送り迎えするときに、対向車のナンバープレートで実践しました。最初は1台めの合計をだすまでに何台もの車とすれ違ったけれど、継続するうちにできるようになる。あの花蓮が、一瞬で答えられるようになっていったのです。入試が迫ってくると、自主的に、学校への行き帰りに出会う車でもやっていたようです。

  このほか、夏休みと冬休みには、塾内テストと公開模試でできなかった問題のなかから正答率50%以上をピックアップして、やりました。テストのふりかえりは試験当日に終えることになっているのですが、花蓮はやり残しがあったので。また進級をひかえた冬休みは講習会のほかに、四年のときは例の、凄まじいまでに不出来だった小テストを、再チャレンジ。五年のときはテキストの「考えよう」を全復習しました(このときは、花蓮ダウン。やりすぎでした。反省してます)

 

+αへの道

  ああ、でも、ほんとうに、いろいろやった。いろいろやったけど、算数はジリジリとしか成績があがらなかった。大変でした。偏差値を48くらいまで引きあげるのは。でも、できることは、やりました。あきらめないで、やりぬきました。花蓮はよくがんばったと思います。出発点が出発点ですから。
  しかし、六年の春、第一志望校の過去問に部分的にチャレンジしてみてびっくり!  計算問題を解くだけで、花蓮は算数の試験時間をすべて使いきってしまったのです。しかも、全問不正解!!!!!  またしても、頭をかかえました。かなり複雑そうで、難しそうだとしても、計算問題で点がとれなくて、どこでどうやって点をとるというのか!?

  「算数ができる子」の勉強法を探し求めていた私が、そんな幻想とはオサラバするしかない。地道に四則計算のレベルとスピードを磨くしかないという結論に達したちょうど同じ時期に、花蓮は花蓮で、実体験として、毎日の『計算』だけでは足りないと、危機感を募らせていたのでした。
  ここから、ふたりで話しあって、毎日の『計算』にプラス10分。10分なら、時間がとれる。その10分で、基礎的な計算力を鍛えよう。「+α の計算特訓」が始まったのです。花蓮自身が自分の力を、昨日よりも今日、一歩でも、いえ1ミリでも前進させたい。そして明日へ、つなげたいと決意して。

 

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わらび

花琳さま
こんにちは。はじめまして。
とっても参考になるブログで一気に読みました。
子供は4年生。9月から本科に入りました。
学校の成績は悪くないので、日能研にでも・・・と入会させました。
入塾テストはビックリの低い成績。
算数は50点しか取れずがっかりしてしまいました。
とにかく基礎計算力が足りない事が分かり、こちらのブログを参考にしたいと思います。(250×1000を筆算していました・・・)
とりあえず、何をどれだけやればいいのか、日能研でよかったのか、
フルタイムで働いているので、家庭学習計画がスムーズに進むか不安でいっぱいです。
『中学受験の世界』に飛び込んでしまったんだ~と何とも言えない感覚でこの数日、心ここにあらずです。
本人は、今は明るく『塾、楽しい』と言っているのが救いです。

これからも参考にさせて頂きます。
とても分かりやすい文章で読んでいて楽しいです。

by わらび (2012-09-02 17:21) 

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ようこそ!

 

中学受験を終了されて、いろんな感想を綴ったコメントを送ってくださって、ありがとうございました。

お返事を書きました。
今は、おたよりのページの整理が追いつかない状態ですが、少し時間をかけて、また、「風は、うたう」のページにまとめていこうと思っています。

今日も、来てくださって
ありがとう。

                      <2012年 中学受験体験記>

[かわいい]ゆのさんへ [かわいい]輝ママさんへ 
[かわいい]さくらさんへ [かわいい]アルゴさんへ 
[かわいい]みどりいろさんへ [かわいい]chanchanさんへ

[かわいい]そして最後まであきらめないで
走り抜けたみなさんへ


長い長い間、ほんとうにお疲れさまでした。
親子で走り続けることって、いいときばかりではなくて、むしろ辛いときや、投げ出したくなるときのほうが多い。それが中学受験を終えたときの、私の率直な感想でした。
でも、それを最後までやりとおしたことって、すごいことなんですよ。─── そして走り続けた、おひとりおひとりの日々を思うと、ほんとうによくやってこられたと思います。

決して、結果ではない。後悔しないこと─── それが一番大切だと、私は思っています。だって、それが生きるということじゃないですか。


その大切さを伝えたくて、あえて「全落ち」という言葉を使って、今回の記事は書きました。後悔しない日々の先にこそ、必ず道は開けてくる。たとえ、いま涙を流そうとも、たとえ少し時間がかかったとしても………。 必ず道は開けると、私は信じています。

わが子の居場所が感じられる学校に進学された方も、また合否にとらわれずに、最後までお子さん自身の意志を尊重された方も、みなさんの手のなかには、その結果以上のものが、わが子との間に確かにあると感じていらっしゃるのではないでしょうか。

そして中学受験、道半ばのみなさん、どうか今日一日を大切に。
わが子との一瞬一瞬を大切に、過ごしていってください!

                      <2012年 中学受験体験記>

[かわいい]さくらさんへ
このブログを読んでくださるみなさんへ

さくらさん、このブログが心の支えだったと言ってくださって、こんなに嬉しいことはありませんでした。
わたしのほうこそ、ありがとう!

去年、中学受験を闘った私自身、正直、辛いことが多かった。
受験ですから、競争ですから、それにママ友をつくるのがあまりうまくない私にとって、試行錯誤の日々でした。

ひどく孤独ななかで感じたり、考えたり、また見つけた方法を、できるだけ多くの中学受験をするお母さん方に知ってほしいと思って綴りました。


ひどくムラのある投稿にもかかわらず、
アクセス解析をみると、深夜でも、早朝でも、どの時間帯も、いつも、何人もの方が必ず読んでくださっているということが、
このブログを書き続ける、私の心の支えでした。
心から感謝しています。ありがとう。

                      <2012年 中学受験体験記>

 コメントのお返事について

お便りのお返事のページが、「あなたに エールをおくる」のなかにあります。
最初、お返事はいつも、トップページに掲載し、そのあと、消してしまわずに、お便りのページに移動します。このブログを読んでくださっている、みなさんに向けたメッセージでもあるので。
タイトルは「風は、うたう」────いつでも、どうぞ、訪ねてみてください。

                      <2012年 中学受験体験記>

  風のように

さわやかに吹く風のようでありたい。
ブログデザインのイメージ「草原の風」は、私のテーマのひとつです。

                      <2012年 中学受験体験記>

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