闘う勇気は、伝播する [入試へのカウントダウン]
この時期に一番大切なことは、わが子がわが子らしく、入試本番を迎えられるかということにつきると思います。簡単なようで、これが難しい……。ですよね。
×の学校にはサヨナラをしよう
1月受験の結果が出ている方もいらっしゃると思います。〇ならOK。そのまま進んでいけます。でも、もしも×だったら──。その結果を決して引きずらないことが大切だと思います。
合格者のなかにわが子の番号がなかったら、ショックです。動揺します。それは当然のことです。でも、その動揺を引きずらない。わが子に決して見せないようにしてあげてほしいと思います。去年経験して、とっても難しいとわかってはいるのですけれど。
親が「残念だったね。でも、大丈夫。次は、絶対に大丈夫。頑張ろう!」と、カラカラと陽気に受けとめて、次に向かっていけば、子どもはすごくショックを受けていたとしても、そうかもしれないと気持ちを切りかえることができます。反対に、親が深刻な顔をしていれば、それでなくてもショックを受けている子どもは、萎縮してしまうことでしょう。合否は当然、親に影響を与えますが、実は最も影響を受けているのは、子ども自身に違いないのではないでしょうか。
×だった学校には、親子で「サヨナラ」をするのがいいと思います。とても入りたかった学校なら辛いでしょうけれど、「サヨナラ」は必要です。
「×校なんて、サヨナラ! 私(僕)を入れてくれないなんて、見る目がない! そんな学校はサヨナラ!! それよりも、次をめざそう! 頑張ろう!」
そのくらいのこと、言っていいと思う。大きな声で、親子で叫んでみてもいい。親がきっぱりとサヨナラを告げて、次に向かっていく姿勢をはっきりとわが子に伝えてあげてください。わが子はこれまで体験したことのない世界にぶつかっていくのです。たったひとりで。(2月3連戦の切りかえ作戦については、具体的に、あらためて書くつもりです)
親はわが子のことを見ていますよね。でも、わが子はもっと、親のことを見ているし、そのまなざしを感じている。親の考え方はもちろん、この数年間、中学受験のために親が自分にかけてくれたエネルギーや経済面のこと……。なにより、親の愛情とその期待を感じています。だから、親としての感情はいろいろあるとしても、わが子の気持ちを落ち着かせて、最後まで全力で走り続けていけるよう応援してあげてほしいと思っています。
口論しない、わが子とのコミュニケーション術
1月に入ると、日能研の授業は毎回、テスト形式になりました。花蓮は算数が大の苦手でしたが、その算数のテスト、先生が毎回、点数を発表させたのでした。それが花蓮には苦痛で苦痛で仕方なかった。
「今日もね、算数のテスト、点数を言わなきゃなんなかったんだよ。でもね、最下位じゃなかった。後ろから〇番目だったー」
花蓮にとっては算数でしたが、全科目できる、ごく一部の受験生を除いて、子どもは自分の苦手を、弱点をよく知っています。ある意味で、毎回、塾に行くことは、そしてテストを受けることは、「この科目、できない」あるいは「苦手だ」とハンコを押されているようなものでしょう。
花蓮は今でも、あの算数の点数発表は思いだすだけでも嫌だといいます。そのくらい強烈な体験を、中学受験のために、わが子はしている。だから家では、優しく迎えてあげてください。この時期は子どもと口論しないことも大切です。
わが子がどんなことを言いだしても、「そうなんだ」とか、「ふーん、そんなことあったんだ」とまずは受けとめてあげてほしい。一呼吸おきましょう。そして親として言いたいことを、話すことにしましょう。
昨日、「さりげなく、あなたの明るく優しい声で今日一日を始めてほしい」と書きました。それは親として言いたいことを話すときにも通じることです。どういうことかというと、声の調子ひとつで、わが子とのコミュニケーションの質が変化するのです。試してみてください。
・いつもより、ゆっくりと話すこと。
・ふだんの声のトーンよりも、意識して低くすること。
・話すときに、語尾を決して断定的に言い切らないこと。
・最後のフレーズを小さく優しい声にしたり、語尾のトーンをすこしあげること。
・そして思いやりをもって、話すこと。
中学受験に向かっての日々を、どうか大切に過ごしてほしい!
得意をいかして、4教科で合格をめざそう!!
中学受験は4教科勝負です。苦手科目があっても、ほかの科目で充分、挽回することも可能です。塾では散々苦手科目や苦手分野を思い知らされているのだからこそ、家ではわが子に得意科目があること、そして得意分野があることを、伝えてあげてほしい。思いださせてあげてほしい。そして4教科で合格をめざそうと、最後まであきらめないで闘う勇気を、親として伝えてほしいと思います。
すでに本気のお子さんもいらっしゃるでしょう。でも、もうひとつ本気になりきれない、ピリッとしないお子さんもいらっしゃると思います。その場合は、親がもう一度しっかりとわが子の手を握りしめて、最後まで走り抜きましょう。
子育てって、もともと、そういうものではないでしょうか。あるときは、子どもがひとりで走り出す──。親は後ろから心配そうに見守る。またあるときは、子どもが前に進むのが怖くなったり、後ずさったりする。親は大丈夫だよと、手を引いて進むべき方向へと誘う……。
あと数日しかない、とお考えの方もいらっしゃると思いますが、実は、子どもは受験本番を体験して成長する。伸びていくものです。これは塾の先生から聞いた言葉でしたが、去年、花蓮の受験を経験して、ほんとうにその通りだと実感しました。
「あきらめるのは、あきらめないと決めていないからだ」
どなたの言葉か忘れましたが、その通りだと思います。最後の最後まであきらめない。中学受験を闘い抜くという、親の勇気は必ず、子どもに伝わります。闘う勇気は、伝播する。そして、わが子は肌で感じたその勇気を拠りどころとして、中学受験という初めての体験を、きっと乗り越えていってくれると思います。
ブログ情報サイト「にほんブログ村」で
受験ブログのランキングに参加しています。
記事をご覧になって、「よかった」とお感じになったら
下のマークをクリックしてください。よろしくお願いします。
にほんブログ村
ようこそ!
中学受験を終了されて、いろんな感想を綴ったコメントを送ってくださって、ありがとうございました。
お返事を書きました。
今は、おたよりのページの整理が追いつかない状態ですが、少し時間をかけて、また、「風は、うたう」のページにまとめていこうと思っています。
今日も、来てくださって
ありがとう。
<2012年 中学受験体験記>
ゆのさんへ 輝ママさんへ
さくらさんへ アルゴさんへ
みどりいろさんへ chanchanさんへ
そして最後まであきらめないで
走り抜けたみなさんへ
長い長い間、ほんとうにお疲れさまでした。
親子で走り続けることって、いいときばかりではなくて、むしろ辛いときや、投げ出したくなるときのほうが多い。それが中学受験を終えたときの、私の率直な感想でした。
でも、それを最後までやりとおしたことって、すごいことなんですよ。─── そして走り続けた、おひとりおひとりの日々を思うと、ほんとうによくやってこられたと思います。
決して、結果ではない。後悔しないこと─── それが一番大切だと、私は思っています。だって、それが生きるということじゃないですか。
その大切さを伝えたくて、あえて「全落ち」という言葉を使って、今回の記事は書きました。後悔しない日々の先にこそ、必ず道は開けてくる。たとえ、いま涙を流そうとも、たとえ少し時間がかかったとしても………。 必ず道は開けると、私は信じています。
わが子の居場所が感じられる学校に進学された方も、また合否にとらわれずに、最後までお子さん自身の意志を尊重された方も、みなさんの手のなかには、その結果以上のものが、わが子との間に確かにあると感じていらっしゃるのではないでしょうか。
そして中学受験、道半ばのみなさん、どうか今日一日を大切に。
わが子との一瞬一瞬を大切に、過ごしていってください!
<2012年 中学受験体験記>
さくらさんへ
このブログを読んでくださるみなさんへ
さくらさん、このブログが心の支えだったと言ってくださって、こんなに嬉しいことはありませんでした。
わたしのほうこそ、ありがとう!
去年、中学受験を闘った私自身、正直、辛いことが多かった。
受験ですから、競争ですから、それにママ友をつくるのがあまりうまくない私にとって、試行錯誤の日々でした。
ひどく孤独ななかで感じたり、考えたり、また見つけた方法を、できるだけ多くの中学受験をするお母さん方に知ってほしいと思って綴りました。
ひどくムラのある投稿にもかかわらず、
アクセス解析をみると、深夜でも、早朝でも、どの時間帯も、いつも、何人もの方が必ず読んでくださっているということが、
このブログを書き続ける、私の心の支えでした。
心から感謝しています。ありがとう。
<2012年 中学受験体験記>
コメントのお返事について
お便りのお返事のページが、「あなたに エールをおくる」のなかにあります。
最初、お返事はいつも、トップページに掲載し、そのあと、消してしまわずに、お便りのページに移動します。このブログを読んでくださっている、みなさんに向けたメッセージでもあるので。
タイトルは「風は、うたう」────いつでも、どうぞ、訪ねてみてください。
<2012年 中学受験体験記>
風のように
さわやかに吹く風のようでありたい。
ブログデザインのイメージ「草原の風」は、私のテーマのひとつです。
<2012年 中学受験体験記>
コメント 0